「ランドセル読本」は、これからランドセルを購入される方の総合ガイドブックとして2016年に誕生し、多くのランドセルメーカーや小売店の協力を頂きつつ、今回4回目の発行を迎えました。
最近はランドセル購入に関する動きが「ラン活」と呼ばれ、その過熱ぶりがメディアでも話題になり、「何をどう進めたらよいのか」と悩む声もよく聞かれます。そんな方々のため、本書では「ランドセルを購入されるご家族のこと」を一番に考え、ランドセルにまつわる基本情報や商品情報をまとめました。ランドセル購入時の情報収集にお役立て頂ければ幸いです。

ランドセルの歴史

ランドセルの発祥とされているのは、明治10年に開校した学習院です。
同校で、明治18年に通学カバンとして正式に採用されたのが、両手が空いて利便性の高い軍隊用の“背のう”。これがオランダ語で「ランセル」と呼ばれていたことから、“ランドセル”という言葉が生まれました。リュックサックに似た形が、現在のような箱型になったのは明治20年。大正天皇の学習院ご入学祝いに、伊藤博文が箱型の通学かばんを献上したのが始まりです。明治23年には素材が黒革に決定、明治30年には形状や寸法が統一され、いわゆる“学習院型”が完成しました。以降、100年以上経過しても基本的なスタイルは変わっていません。

※ランドセル工業会Webサイトより引用

進化し続けるランドセル

初期のランドセルは、今より小さく牛革製の重いものでしたが、昭和40年代に軽くて手入れのしやすい人工皮革のものが登場し、以降の主流となりました。
色も黒・赤が定番でしたが、昭和60年代からバリエーションが広がり、平成10年以降は現在のように様々なカラーが普及。高級さを売りにした工房系のものも人気となり、注文が殺到する現象も起こりました。平成23年、副教材のサイズが拡大されたため、ランドセルもそれに適応。大容量で軽量のものが開発されました。
今後も、ランドセルは、小学校生活の変化に伴い進化を続けることでしょう。

正しい情報収集を

早期化する状況に慌てないで!

年々早期化するランドセル商戦。早いところでは、2~3月頃に翌年4月からのモデルが売場に並び始めます。
新年度早々からランドセルのCMが流れ出し、テレビ番組でもラン活特集などを放映。昨年は2018年秋から年中児向けに2020年度入学用のカタログ受付を開始したメーカーもあり、年中から動く人も増えてきました。各メーカーでは、年度毎に新モデルを発売しますが、購入申込にはタイミングがあります。子どもの入学年度が間違われないよう注意しましょう。
また、動き始めるのは早いに越したことはありませんが、周りに惑わされ、慌てて購入して失敗したと
いう声も。落ち着いて情報収集をしましょう。

ネット情報に翻弄されないで!

ネットで「ランドセル」と検索すると、ブログや比較サイトがたくさん出ます。これらの多くは、広告収入が目的のいわゆる「アフィリエイトサイト」です。役立つ情報が掲載されているものも中にはありますが、特定のメーカーを称賛したり、根拠のない批判をしたりする悪質なものも多く存在するので注意が必要です。問い合わせ先や発信元の所在が明確でない情報は信頼性に欠けるものも多いので、メーカーの公式サイトなどで正しい情報を集めた上で、店頭で現物を確認しましょう。

増加する教材について

現在、教材などの増量に伴い、荷物の重さが増えて子どもに負担がかかるといったことが問題になっています。そこで、文部科学省は全国の教育委員会などに、家庭学習で使わない教科書や教材は置いて帰る、といった重量への配慮を求める通知を出しました。
ランドセルは、他の鞄に比べ左右のバランスが良いなど、子どもたちの健康を考えて作られ、普及してきました。この基本に帰った対策が今後も進められ、持ち帰る必要のないものは保管する「置き勉」を認める学校も増えていく見込みです。こういった情報を広く積極的に集め、親子ともに満足できるラン活を進めていきましょう。

※ランドセル工業会Webサイトより一部抜粋